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建築設計(意匠)の仕事に就いています.日々のことを綴ります.
2026
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先日住宅を見に行った

行きは雨が降っていた
どうしようもない雨なので 今日を諦めたくなった
重くなったジーパンが膝に引っ掛かってギコチナイロボットみたいだ

目的地は神戸の塩屋
友人のオカザキ君の紹介で遠藤秀平設計の住宅“ROOFTECTURE”を
見せていただいた
といってもオープンハウスではない
竣工してもう幾らか時間が経っているし 既にご夫妻が入居しているわけで
しかも そんなところにズカズカと入っていくわけで 誠に恐縮な思いでした
しかも失礼ながらボクは初対面で ご夫妻の名前も知らなければ
どういった方かも存じ上げていなかった



外観を見る

世界中を漂ってきたトタンの破片がどっからか飛んできて なんとか崖の
中腹に引っ掛かった この住宅にはそういった印象を受ける
なんとも緊張感の絶えない場所にあるけれど どことなく楽観的で自由だ



硬くなったジーパンの裾を折り曲げ 中に入れてもらう
内壁の木部分の仕上げは殆どシナ合板の無垢だ この仕上がりが素晴らしい
一箇所一箇所に魂が宿る
決して高価な材料ではないながらも 材料達は誇らしげにこちらに
微笑みかけてくるよう

ボクもそれに応えて一人心の中で応える


ご夫妻しか住んでいないということと 断崖絶壁の限られた空間に
計画されていることもあって 建築自体はそれほど大きい規模ではない
しかしながらこの住宅は その規模云々ではなく小宇宙を感じさせるのだ
部屋の中にある世界中の郷土品や家具には ご夫妻によって命を吹き注がれ
単なる“もの”としての意味を超えて ウエニシという名の天文系の惑星として
そこに存在する意味を持っていた

そんなことをモヤモヤと考えていた

住宅の直下を走る電車 車 そしてその先に目をやれば
圧倒的なスケールを持った海
それは小宇宙の一要素に過ぎず いつの間にかここの敷地環境の特異性などは
頭の隅に追いやられ 気がつけばウエニシさんに夢中だった


オープンハウスというものは建材の新鮮な(ケミカル系な)匂いと共に緊張感の
ある空間体験ができる
一切の生活感を排除している分 こちら側に様々なことを創造させる余地を
与えていて それについて居合わせる誰かとあれこれ議論したりする
ウエニシ邸では そういうことではなかった
この住宅を通してウエニシさんというある小宇宙を知ることができたのだ



つまり今回は 住宅を見たというよりは ウエニシさんに出会えたことが
何より重要であった







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